ダーマコスメとは?原料選びで確かめたいエビデンスとCOSMOS認証
ダーマコスメとは
ダーマコスメ(ダーモコスメティックス、dermocosmetics)とは、皮膚科学(dermatology)の知見に基づいて開発された化粧品のことです。フランスをはじめとするヨーロッパでは、皮膚科医の観点を取り入れて開発され、薬局で販売されるスキンケアを指す言葉として広く使われています。
日本の法制度上、「ダーマコスメ」という区分はありません。製品はあくまで化粧品(または医薬部外品)として扱われ、表示できる効能もその範囲に限られます。それでも「科学的な裏づけのある化粧品」を求める消費者は増えており、その期待に応えるために、配合する原料にはこれまで以上にエビデンスが求められています。
原料選びで確かめたい3つのポイント
1. 作用機序が分子レベルで説明されているか
「この植物は肌によいと言われている」だけでは、製品の説明に説得力が出ません。どの成分が、肌のどの受容体や酵素に働きかけるのか。作用機序が明らかな原料は、処方の狙いを決めやすく、商品のストーリーも作りやすくなります。
2. どの段階の試験データがあるか
エビデンスには段階があります。
- in vitro(培養細胞・再生表皮モデル):細胞レベルでの効果と作用の仕組みを確かめる
- ex vivo(摘出したヒト皮膚片):実際の皮膚に近い条件で効果を確かめる
- 臨床試験(ボランティア):人が使ったときの変化を測る
- 安全性試験:刺激性や感作性などを確かめる
配合濃度、試験の例数(n数)、統計的な有意差まで示されているかも大切な確認点です。試験で使われた濃度が、最終製品の推奨配合濃度の範囲に入っていれば、処方への転用も検討しやすくなります。
3. 天然由来・オーガニックの認証
ナチュラル・オーガニック化粧品の国際基準が COSMOS です。原料が「COSMOS APPROVED」であれば、COSMOS認証の製品に配合できます。また、ISO 16128 に基づく天然由来指数が示されていると、製品全体の天然由来率を計算しやすくなります。COSMOS認証の区分は「機能性化粧品原料の選び方とCOSMOS認証」で詳しく解説しています。
技術資料で確認したい項目
| 項目 | 確認する理由 |
|---|---|
| INCI名・成分表示名称 | 全成分表示と各国の規制への対応 |
| 推奨配合濃度 | 試験データの濃度と比べられるか |
| 色・溶解性、使用pH | 処方への配合のしやすさ |
| COSMOS認証・天然由来指数 | ナチュラル・オーガニック表示への対応 |
| 各国の登録状況(中国など) | 輸出する場合の配合可否 |
グリーンファーマのアプローチ
フランスのLaboratoire GreenPharma(グリーンファーマ)は、生薬学とケモインフォマティクスを組み合わせた「リバース生薬学」で、植物成分の作用機序を分子レベルで明らかにしてから原料を開発しています。化粧品原料の多くは COSMOS APPROVED を取得しており、各原料ページの「技術データ」でINCI名や推奨配合濃度を公開しています。
- DUMAFLORINE®(黒チューリップ):皮膚バリア機能と真皮構造。作用機序、有効性データ、安全性試験
- ALGOSOFT®(紅藻):オートファジーに着目したエイジングケア。臨床試験あり
- POPPYDERM®(ヒナゲシ):ヒアルロン酸の発現。臨床試験・安全性試験あり
- PRIMADULCINE®(セイヨウサクラソウ):皮膚のコルチゾールに着目したストレスケア
原料一覧は「化粧品原料」のページで、効能やエビデンスの種類で絞り込めます。皮膚科学とリバース生薬学による原料開発の考え方は、書籍『美容皮膚科学×逆生薬学で実装する、機能性オーガニックコスメ開発論』でも詳しく解説しています。
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