機能性化粧品原料の選び方とCOSMOS認証|APPROVEDとCERTIFIEDの違いも解説
機能性化粧品とは
機能性化粧品とは、保湿やエイジングケア、肌のバリア機能のサポートなど、肌への働きかけを重視して設計された化粧品を指す言葉です。法律上の区分ではなく、日本では化粧品または医薬部外品として扱われます。そのため製品で表示できる効能には限りがありますが、商品の信頼性を支えるのは、配合した原料の科学的な裏づけです。
この記事では、機能性化粧品の原料を選ぶときの観点と、ナチュラル・オーガニック化粧品で欠かせないCOSMOS認証について、処方開発の立場から整理します。皮膚科学に基づく化粧品の考え方は「ダーマコスメとは?」の記事でも解説しています。
機能性化粧品原料を選ぶための4つの観点
1. 狙いたい働きと作用機序
まず、製品で何を狙うかを決めます。バリア・保湿、エイジングケア、抗酸化、ストレスケア、ヘアケアなど、目的が決まれば候補の原料が絞れます。そのうえで、原料が肌のどの経路(受容体、酵素、遺伝子発現など)に働きかけるのかが説明されているかを確かめます。
2. 有効性と安全性のデータ
in vitro、ex vivo、臨床試験、安全性試験のうち、どのデータがそろっているかを確認します。試験で使われた配合濃度が、推奨配合濃度の範囲に入っているかも大切です。試験で効果が出た濃度より大幅に少ない配合では、同じ効果は期待できません。
3. 処方への配合のしやすさ
原料の性状(粉末か液体か)、溶解性、使用pH、製品の色への影響は、処方設計を左右します。たとえば、水溶性の粉末原料は水相に加えやすく、プロパンジオールなどに溶けた液状原料は、水を含む幅広い処方に使えます。
4. 認証と各国の規制
ナチュラル・オーガニックを訴求するならCOSMOS認証、天然由来率を示すならISO 16128の指数を確認します。海外でも販売する場合は、中国など各国での登録状況も早めに確かめておくと安心です。
COSMOS認証とは
COSMOS(COSMetic Organic and Natural Standard)は、ヨーロッパのオーガニック認証団体が共同でつくった、ナチュラル・オーガニック化粧品の国際的な基準です。原料の由来や製造方法、環境への配慮などを幅広く定めています。認証は ECOCERT などの認証機関が行います。
最終製品の認証:COSMOS ORGANIC と COSMOS NATURAL
最終製品には2種類の認証があります。オーガニック原料の割合などの条件を満たした製品は COSMOS ORGANIC、オーガニック比率の条件はなくナチュラル化粧品の基準を満たした製品は COSMOS NATURAL となります。
原料の認証:COSMOS APPROVED と COSMOS CERTIFIED
原料にも二つの区分があります。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| COSMOS CERTIFIED | オーガニック原料を含む原料。最終製品のオーガニック比率に数えられる |
| COSMOS APPROVED | オーガニックではないが、COSMOSの基準に適合し、COSMOS認証の製品に配合できる原料 |
つまり、COSMOS APPROVED の原料であれば、COSMOS ORGANIC や COSMOS NATURAL を取得したい製品にも安心して配合できます。原料メーカーが発行する適合性証明書(Attestation)で、有効期限も含めて確認できます。
ISO 16128 との違い
ISO 16128 は、化粧品原料と製品の「天然由来指数」「オーガニック由来指数」の定義と計算方法を定めた国際規格です。COSMOSのような認証制度ではなく、ロゴもありません。原料ごとの天然由来指数がわかれば、製品全体の天然由来率を計算して表示できます。
グリーンファーマの機能性化粧品原料
フランスのLaboratoire GreenPharma(グリーンファーマ)は、「リバース生薬学」で作用機序を分子レベルで明らかにした植物由来の機能性化粧品原料を開発しています。各原料の技術データは次のとおりです。
| 原料 | 由来 | 主な働き | COSMOS | 推奨配合濃度 |
|---|---|---|---|---|
| DUMAFLORINE® | 黒チューリップ | バリア・保湿、エイジングケア、ヘアケア | APPROVED | 0.1〜0.4% |
| PRIMADULCINE® | セイヨウサクラソウ | ストレスケア、エイジングケア | APPROVED | 0.5〜1% |
| LIGNAROL® | ドイツトウヒ | 抗酸化、エイジングケア | (天然由来 99.2%、ISO 16128) | 1〜3% |
| ALGOSOFT® | 紅藻 | エイジングケア | APPROVED | 1〜3% |
| POPPYDERM® | ヒナゲシ | バリア・保湿、エイジングケア | APPROVED | 0.5〜1% |
| HINOLINE® | ヒノキアスナロ | 抗菌、エイジングケア | APPROVED | 2〜3% |
| CENTELLANE® | ツボクサ | バリア・保湿、エイジングケア | APPROVED | — |
INCI名や使用pHなどの詳細は、各原料ページの「技術データ」でご確認いただけます。原料一覧は「化粧品原料」のページで、効能やエビデンスの種類で絞り込めます。COSMOS適合性証明書(Attestation)も公開しています。
技術資料のご請求やサンプルのご依頼は、日本総代理店のバイオアソシエイツが承ります。