同じ植物でも効果は同じではない|有効成分の定量で品質を保証するグリーンファーマの化粧品原料
「同じ植物の抽出物」なら、同じ効果が得られるのか
植物由来の化粧品原料を選ぶとき、原料植物の名前やINCI名だけで比べてしまうことがあります。しかし、同じ植物から得た抽出物であっても、同じ効果が得られるとは限りません。肌に働きかけるのは植物そのものではなく、植物に含まれる特定の有効成分(生物活性分子)だからです。
この記事では、植物由来の化粧品原料の効果を左右する「有効成分の量」と、それを製品ごとに保証するための品質管理(QC)について、グリーンファーマ(Laboratoire GreenPharma)の考え方をご紹介します。機能性化粧品やダーマコスメの処方開発で、原料を比較するときの参考にしてください。
植物に含まれる有効成分の量は一定ではない
植物の成分組成は、産地の気候、収穫の時期、品種や遺伝子型、使う部位、抽出の方法などによって大きく変わります。たとえばツボクサ(Centella asiatica)の働きは、アシアチコシドやマデカソシドなどの五環トリテルペノイドによるものと考えられていますが、研究ではその含有量に大きな変動があることが示されています(CENTELLANE®のページで解説しています)。
つまり、原料植物が同じでも、有効成分がどれだけ含まれているかは原料ごと、さらには製造ロットごとに異なりえます。有効成分の量が試験で効果を確かめたときより少なければ、同じ配合濃度でも同じ効果は期待できません。
植物抽出物の規格で確かめたいこと
植物抽出物の原料規格は、抽出比率、固形分、外観、においなどの項目で定められていることも少なくありません。これらは品質の安定に欠かせない項目ですが、効果を担う有効成分そのものが、どれだけ含まれているかを示すものではありません。
原料を比較するときは、次の点を原料メーカーに確かめることをおすすめします。
- 効果を担う有効成分(生物活性分子)が特定されているか
- その有効成分が、製品の規格として定量されているか
- 有効性試験で使った原料と、実際に供給される原料で、有効成分の量がそろっているか
グリーンファーマのアプローチ:有効成分から出発する
1. リバース生薬学で有効成分を突き止める
グリーンファーマは、生薬学とコンピューター化学を融合した「リバース生薬学プラットフォーム」で原料を開発しています。従来の天然物研究は、植物を選んでから有効な成分を探していました。リバース生薬学はその逆で、まず肌で働きかけたい標的タンパク質(酵素や受容体)を決め、そこに作用しうる化合物をin silicoで予測し、その化合物を含む植物を天然資源データベースから選びます。
そのため、グリーンファーマの原料は開発の出発点から「どの分子が、肌のどこに働くのか」が明らかになっています。作用機序が分子レベルで説明できることは、ダーマコスメや機能性化粧品で求められる科学的な裏づけにもつながります。
2. 製品の製造時に有効成分を定量して管理する
有効成分がわかっていれば、その量を測ることができます。グリーンファーマでは、製品を製造する際にも有効成分(生物活性分子)を定量し、規定量が含まれていることを厳密に確認しています。有効性を確かめた原料と同じ品質の原料を、継続してお届けするためです。
どの分子を、どのような方法で定量し管理するかという品質管理のプロトコールは、グリーンファーマが研究開発の中で培ってきた高度なノウハウであり、社外には公開していません。この独自のノウハウこそが、原料植物が同じでもまねのできない品質の差を生み出しています。
たとえば、ドイツトウヒ由来のLIGNAROL®は、分子マーカーとしてリグナンの一種である7-ヒドロキシマタイレシノールの含有量(2%)が技術データに示されています。紅藻由来のALGOSOFT®は天然化合物ジゲネアサイド(Digeneaside)を、黒チューリップ由来のDUMAFLORINE®は花に含まれる特定のフラボノイドを有効成分としています。
有効成分の定量がもたらすメリット
| 観点 | 有効成分を定量して管理した原料 |
|---|---|
| 効果の再現性 | 有効性試験と同じ量の有効成分が含まれるので、試験データを処方設計の根拠にしやすい |
| ロット間の安定性 | 原料植物の収穫や産地による成分のばらつきを、製品の段階でそろえられる |
| 配合濃度の設計 | 推奨配合濃度で、期待する量の有効成分を製品に届けられる |
| 訴求の裏づけ | どの分子が、どの経路に働くかを説明でき、製品の開発ストーリーを組み立てやすい |
原料選びは「植物名」ではなく「有効成分」で
植物由来の化粧品原料の価値は、植物の名前ではなく、肌に働く有効成分がどれだけ確実に含まれているかで決まります。グリーンファーマは、リバース生薬学で有効成分を探し出し、製品の製造時にもその量を定量して管理することで、試験で確かめた効果を処方開発の現場に届けています。
原料選びの観点やCOSMOS認証については「機能性化粧品原料の選び方とCOSMOS認証」、皮膚科学に基づく化粧品の考え方は「ダーマコスメとは?」でも解説しています。原料一覧は「化粧品原料」のページで、効能やエビデンスの種類で絞り込めます。
各原料の技術資料のご請求やサンプルのご依頼は、日本総代理店のバイオアソシエイツが承ります。