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黒チューリップ由来原料「Dumaflorine®」のヘアケア効能を新たに発表

GreenPharma社は、すでに高い評価を得ているスキンケア原料「Dumaflorine®」の新たな応用分野として、髪の健康への革新的な効果を発表しました。黒チューリップ(Tulipa gesneriana)から抽出されるこの成分が、髪の成長促進、構造強化、さらには白髪対策までを可能にすることが科学的に実証されました。

Dumaflorine®は、その複合的なフラボノイド構造により、肌と髪の両方に働きかけます。ケルセチンとケンフェロールを主成分とするこの抽出物は、特にグリコシル化された形で存在し、細胞レベルでの多面的な作用を可能にしています。

 

髪の健康における新たな科学的発見

欧州特許庁に新たに登録された研究により、既存のスキンケア成分であるDumaflorine®が髪の健康に関わる複数のバイオマーカーにも作用することが明らかになりました:

  • 毛包幹細胞の活性化: PDGFR-alphaKi67の発現を127%増加させ、髪の成長サイクルを最適化
  • 髪の構造強化: KAP11.1(ケラチン関連タンパク質)の発現を増加させ、強くしなやかな髪を実現
  • 白髪対策: MC1R(メラノコルチン1受容体)の発現を促進し、メラニン色素の生成と輸送をサポート
  • 抗酸化保護: カタラーゼの発現を刺激し、頭皮と毛包を環境ストレスから保護

開発ストーリー

研究チームは、チューリップの一種(Tulipa gesneriana)から特殊な抽出方法を用いて有効成分を取り出すことに成功しました。このプロセスでは、チューリップの花弁から特定の糖類とフェノール化合物を豊富に含む抽出物を得ています。詳細な分析により、抽出物にはケルセチンとケンフェロールという二つの主要なフラボノイドが含まれていることが明らかになりました。これらの成分がどのように髪の健康に影響するのか、そのメカニズムを解明するために、研究チームは生物学的モデルを用いた実験を行いました。

髪の健康を理解するためには、まず髪の構造と成長サイクルについて知ることが重要です。髪は毛包と呼ばれる小さな器官から成長し、成長期、退行期、休止期という三つのサイクルを繰り返しています。通常の健康な髪では、約90%が成長期にあり、毎月約1センチずつ成長します。しかし、このサイクルはさまざまな要因(ストレス、ホルモンバランスの変化、栄養不足、紫外線など)によって乱れることがあります。Dumaflrorineの特筆すべき点は、これらの髪の成長サイクルに直接働きかけ、特に毛包の幹細胞活性化に関わる因子に影響を与えることです。研究では、この抽出物が毛包細胞でのPDGFR-alphaKi67の発現を127%も増加させることが示されました。これらは細胞増殖と毛髪成長の維持に重要な役割を果たす因子です。

一般的なヘアケア製品の多くは症状に対処するだけですが、Dumaflorineは髪の健康の複数の側面に同時にアプローチする「トータルケア」を提供します。この抽出物は、単に髪の成長を促進するだけでなく、髪の構造を強化し、色素形成にも影響を与えます。特に興味深いのは、髪の強度と弾力性を決定するKAP11.1(ケラチン関連タンパク質)の発現増加効果です。また、MC1R(メラノコルチン1受容体)の発現も促進し、メラニン色素の合成と輸送をサポートすることで、自然な髪の色を維持・強化する可能性があります。さらに、抗酸化酵素であるカタラーゼの発現も刺激し、頭皮と毛包を酸化ストレスから保護する効果も示されました。これらの多面的な作用機序により、Dumaflorineは毛髪の健康を包括的に改善する自然由来の解決策として注目されています。

髪の健康に働きかける新たなアプローチ

Dumaflorineがどのように髪の健康を促進するのか、その生物学的メカニズムを解明した研究では、頭皮の毛包環境における複数のタンパク質発現への影響が調査されました。特に注目すべきは、PDGFR-alpha(血小板由来成長因子受容体アルファ)への影響です。この受容体は、毛包の休止状態にある幹細胞を活性化させるのに重要な役割を果たしています。先行研究では、脂肪前駆細胞が産生するPDGF(血小板由来成長因子)が毛髪成長を刺激することが示されていました。DumaflorineはこのPDGFR-alphaの発現を増加させることで、休止状態にある毛包幹細胞を活性化し、髪の成長期を維持・促進すると考えられています。さらに、細胞増殖マーカーであるKi67の発現も増加させることで、毛包細胞の増殖を直接的に促進する効果も示されています。

髪の強度と弾力性は、その構造タンパク質によって決まります。髪の主成分はケラチンですが、これに加えてKAPKeratin Associated Proteins:ケラチン関連タンパク質)が重要な役割を果たしています。KAPは中間フィラメントを互いに結合させ、髪の強度を決定する重要な因子です。特にKAP11.1は、毛髪の太さを調節する機能を持つとされています。DumaflorineはこのKAP11.1の発現を増加させることで、より強くしなやかな髪の形成に寄与します。

さらに注目すべきは、白髪対策への効果です。白髪は毛包におけるメラノサイト(色素細胞)の機能低下によって起こります。DumaflorineMC1R(メラノコルチン1受容体)の発現を促進することで、メラニン色素の生成と輸送を改善し、白髪の進行を遅らせる可能性が示されています。また、カタラーゼという抗酸化酵素の発現も増加させることで、加齢によって減少するこの重要な保護因子を補い、毛包の酸化ストレスから保護する効果も期待されています。

環境ストレスから髪を守る抗酸化メカニズム

髪と頭皮は日常的に様々な環境ストレスにさらされています。特に紫外線は、髪の表面(キューティクル)を酸化させるだけでなく、毛包そのものにもダメージを与える可能性があります。加齢とともに、体内の抗酸化防御システムは弱まる傾向があり、これが毛包の機能低下や白髪の原因の一つとなっています。特に5060歳の人のメラノサイトでは、カタラーゼの発現と活性の両方が減少していることが示されています。カタラーゼは過酸化水素を分解する重要な抗酸化酵素で、その減少は毛包内の酸化ストレスの増加につながります。Dumaflorineはカタラーゼの発現を刺激することで、この天然の防御機構を強化します。これは特に、紫外線への暴露が多い環境で生活している人々や、加齢による酸化ストレスの増加に対処したい人々にとって重要な効果です。また、酸化ストレスの軽減は、メラノサイトの機能保護にもつながり、間接的に白髪の進行を遅らせる効果も期待されています。

多様なヘアケア製品に応用可能

Dumaflorineは様々なヘアケア製品に添加可能です。シャンプー、ヘアローション、ヘアスプレーなど、日常的なヘアケアのあらゆる段階で使用できる製品の開発にご利用いただけます。例えば、シャンプーの処方例では、主要な洗浄剤と0.5%Dumaflorineを組み合わせ、頭皮に優しい製品が設計されています。また、より高濃度(2%)のDumaflorineを含むヘアローションは、エッセンシャルオイルや他の植物抽出物と組み合わせることで、相乗効果を発揮する製品として企画されました。この様にさまざまな製品形態により、消費者は自身のニーズや好みに合わせてDumaflorineの恩恵を受けることができるでしょう。

 

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