生薬学 × バイオインフォマティクス → 生物活性化合物
グリーンファーマでは、生薬学とコンピューター化学を融合した『リバース生薬学プラットフォーム』により、植物由来の生物活性化合物の探索ステップを加速することに成功しました。この新しい手法は、目的の生物活性を発揮する成分(化合物)を含む候補植物をバイオインフォマティクスで探し出すことで、明確な科学的エビデンスを有する天然由来の機能性成分の迅速な開発・供給を可能にしました。
リバース生薬学プラットフォームとは?
リバース生薬学プラットフォームとは、標的タンパク質に作用する候補化合物を in silicoスクリーニングで探し出し、次に、その候補化合物が含まれる天然物をデータベースから検索するといった、従来の天然物創薬とは逆ステップで構成される創薬プラットフォームです。
- 期待する生物活性
- 標的タンパク質 1
- 候補化合物 2
- 天然物 3
- モジュレートしたい酵素や受容体を決定
- 活性予測インフォマティクス「Selnergy」で標的タンパク質に対する候補化合物の活性を予測
- 天然資源データベース「GPDB(Greenpharma Database)」から候補化合物の含まれる植物を選定
Selnergy活性予測インフォマティクスの特徴
in Silicoで標的タンパク質に結合しうる化合物、または化合物に結合しうる標的タンパク質を予測し、さらにその結果を専門家が判定を行い、対象を絞り込んでから、in vitro試験へと進むことで、開発コストと時間を大幅に短縮することが可能です。
GPDB天然資源データベースの特徴
GPDBには、下記の情報が統合されています;
- 世界中の植物、植物の伝統的な用途
- 15,000種類の天然化合物の情報(他にも Ambinter.com のデータベースに3,000万種類の化合物情報)
- 1億のタンパク質構造情報
- 化学感覚受容体情報(リバースドッキングに重要)
- 文献情報、治療領域、タンパク質ファミリーの注釈情報
リバース生薬学のアプリケーション
- 標的酵素や標的レセプターに作用する天然化合物、またはその天然化合物を含む原料植物の探索
- 化合物が作用する標的タンパク質をお探しし、化合物や原料植物の新しい用途のご提案
リバース生薬学のメリット
in Silicoスクリー二ングを探索プロセスに取り入れることで、以下の優位性が得られます:
- 予め候補を絞ることで失敗を減らすことができる
- in vitro試験の時間とコストを削減できる
- 原料の生物活性を、分子レベルで検証することができる